脆弱性 / VULNERABILITY / CPANEL
cPanelのメール追跡機能にSQLインジェクションの脆弱性 — 認証済みアカウントからroot権限でのコード実行のおそれ、CVE-2026-67401(CVSS 9.9)
ホスティング管理パネル「cPanel & WHM」のEmailTrack機能にSQLインジェクションの脆弱性CVE-2026-67401が見つかった。メール機能を利用できる権限を持つ利用者が細工したリクエストを送ると、サーバ上でroot権限でのリモートコード実行に至るおそれがあり、CVSS基本値は9.9と評価されている。
要点
- ホスティング管理パネル「cPanel & WHM」のEmailTrack(メール追跡)機能に、SQLインジェクションの脆弱性CVE-2026-67401が見つかった。cPanelは2026年9月8日にセキュリティ情報を公開し、米NISTの脆弱性データベースNVDには9月9日に登録された。
- メール機能を利用できる権限を持つcPanelアカウントの利用者が、細工したリクエストを送ることで、サーバ上でroot権限でのリモートコード実行に至るおそれがある。CVSS基本値は9.9(最大10.0)と評価されている。
- NVDの登録情報では、11.134.0.55、11.136.0.39、11.138.0.4、11.138.1.9、および長期サポート版の11.110.0.143より前のバージョンが影響を受けるとされている。
脆弱性の内容
CVE-2026-67401は、cPanelのEmailTrack機能におけるSQLインジェクション(CWE-89)の欠陥だ。EmailTrackは送受信メールの追跡・確認のための機能で、cPanelアカウントの利用者が通常の操作範囲で触れる部分に存在する。
NVDの説明では、この脆弱性によりメール機能を利用できるアカウントがEmailTrackのSQLインジェクションを突いてrootとしてのリモートコード実行を達成できるとされている。CVSSベクトルはCVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:Hで、ネットワーク経由で容易に悪用でき、低い権限の認証情報だけで成立し、利用者の操作も不要なうえ、影響範囲が他の領域(スコープ)に及ぶことを示している。機密性・完全性・可用性のいずれへの影響も大きいと評価されている。
影響を受けるバージョン
NVDに登録された影響バージョンは以下の通りで、各系統の修正版より前が影響を受けるとされている。
- 11.134系列:11.134.0.55より前
- 11.136系列:11.136.0.39より前
- 11.138系列:11.138.0.4および11.138.1.9より前
- 長期サポート(LTS)系列:11.110.0.143より前
cPanel & WHMは世界中のレンタルサーバー事業者やホスティング事業者が採用する管理パネルで、1台のサーバを複数の顧客で分け合う共用サーバーでも広く使われている。今回の脆弱性は低い権限の正規アカウントからroot権限の奪取に至るおそれがあるため、共用サーバーでは1つの利用者アカウントの侵害がサーバ全体や他の利用者に波及しかねない点が懸念される。自社サイトをホスティング事業者のサーバーで運用している組織は、事業者側の対応状況を確認しておきたい。
出典
- cPanel「Security: CVE-2026-67401 SQL Injection Vulnerability in cPanel’s EmailTrack Functionality - September 8, 2026」
- NIST NVD「CVE-2026-67401」
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