サカイホールディングスグループで葬祭事業を手がけるエスケーアイマネージメントは2026年9月3日、サポート詐欺を原因とする社用PCへの不正アクセス事案について、外部専門機関によるデジタルフォレンジック調査が完了したと発表した。個人情報を含む約4000ファイルが削除されていたが、ファイルの外部送信の形跡やマルウェアは見つからず、個人情報の漏洩は発生していないと同社は判断した。
AIツールの検索中に警告画面、連絡して遠隔操作ソフトを導入
同社の初報によれば、事案は2026年8月7日に発生した。従業員が業務資料の作成に必要なAIツールについてウェブサイトを検索・閲覧していたところ、突然警告画面が表示され、サポートセンターへの連絡を促された。従業員は表示の案内に従って連絡し、サポート担当者を名乗る者の指示で遠隔操作ソフトをダウンロード・インストールした。
従業員が異常に気づいてシステム担当者に連絡し、第三者による遠隔操作が確認されたため、同社は直ちに当該PCのネットワーク接続を遮断して操作を止めた。同日の時点でデスクトップ上のファイル削除が確認され、8月10日の再調査で個人情報を含むデータ約4000ファイルの削除が判明した。削除されたファイルには、顧客の氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、メールアドレスなどが含まれていた。
同社は8月11日に個人情報保護委員会への速報の届け出と所轄警察署への被害相談を行い、外部専門機関による調査の準備に入ったと説明している。
外部送信の形跡なし、マルウェアも検出されず
9月3日の続報によれば、外部専門機関はログ解析、ファイルシステムとネットワーク通信記録の調査、端末のメモリとプログラムの解析を実施した。その結果、ファイルアクセス履歴、ファイルシステムのメタデータ、通信量の記録のいずれにも、端末内のファイルが外部へ送信・流出された形跡やログは見つからなかった。端末スキャンや実行形跡、自動起動設定の解析でも、マルウェアや不正なプログラムは検出されなかった。
同社はこれらの結果に基づき、外部への個人情報の流出(漏洩)およびマルウェア感染の被害は発生していないと判断した。事案に起因する情報の二次被害や不正利用の報告も確認されていないとしている。同社は個人情報保護委員会への「確報(最終報告)」の提出を進めるとともに、所轄警察署にも調査結果を報告した。
同社が公表した再発防止策
同社は、漏洩の被害は確認されなかったものの、第三者による遠隔操作とデータ削除が発生した事態を厳粛に受け止めているとして、次の再発防止策を継続すると公表している。
- 従業員へのセキュリティ教育の強化 — サポート詐欺や不審なサイトへの誘導、遠隔操作ソフトのダウンロードの危険性の周知徹底と定期的な講習を実施する
- 技術的・組織的セキュリティの強化 — 外部ソフトウェアのインストール制限やアクセス権限の見直し、不審な挙動を即座に検知・遮断するセキュリティシステムの導入・運用強化を進める
同社は本件の問い合わせ窓口として本社管理部(電話:0562-55-6700、平日9時〜17時、メール:[email protected])を案内している。身に覚えのない不審な電話やメールには十分注意するよう、同社は利用者に呼びかけている。
出典
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